『邪魅の雫』京極夏彦

文庫版 邪魅の雫 (講談社文庫)
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京極夏彦の煉瓦本をようやく読み終えました。あらすじを引用したあとに、ちょいとした感想を書きます。

江戸川、大磯で発見された毒殺死体。二つの事件に繋がりはないのか。小松川署に勤務する青木は、独自の調査を始めた。一方、元刑事の益田は、榎木津礼二郎と毒殺事件の被害者との関係を、榎木津の従兄弟・今出川から知らされる。警察の捜査が難航する中、ついにあの男が立ちあがる。百鬼夜行シリーズ第九弾。

切ないな‥‥ この一言が感想だったります。

京極夏彦の描く榎木津礼二郎は素晴らしく魅力的なんだが、なんだろう、今回のこの薄い魅力は‥‥(理由はクライマックスでわかるのです)。いつもなら分厚い本でありながら、グイグイと榎木津礼二郎に読者である僕も引っ張られてページが進むんだけど、今回は時間がかかりました。

益田くん、青木くんら、若手コンビが頑張っているんだから、もうひとり鳥口くんあたりも出して欲しかったりしたもんだけど、その代わりだったのだろうか、大仁田くんってのが出てきたけどね。いつもなら重苦しい雰囲気を益田くんや青木くんらが和ますんだけど、今回ばかりは両人も重たかったので、この大仁田くんがいなかったら、重苦し過ぎただろうなぁ。

さて、楽しみにしているこの京極堂のシリーズは続くんですかね?

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